『コンコード』失敗を受けPlayStationがゲームテストを強化

昨年、『Concord』の目立った失敗と『Astro Bot』の大成功を受けて、プレイステーションは方針を再調整中です。ライブサービス型タイトルを縮小し、主要フランチャイズへの投資を増やし、自社スタジオへの監視を強化しています。

フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで、プレイステーションCEOのハーーメン・フルストは、将来的にコストが高くリスクの大きいプロジェクトへの依存を減らすことを会社の目標だと説明しました。「チームに革新を避けてほしいわけではありません。しかし、リスクを取る際には、早期に失敗し、コストを抑制したいと考えています」

『Concord』は低コストな失敗とは程遠い結果となりました。アナリストの推定によれば、ソニーはこのタイトルに約2億5000万ドルを投資したものの、パフォーマンスが極めて低調だったため、わずか2週間でサービスを終了し、後に開発元のFirewalk Studiosを閉鎖しました。対照的に、『Astro Bot』は批評家からの絶賛をもって発売され、複数の賞を受賞し、2025年3月までに230万本を販売し、プレイステーション5のベストセラータイトルの一角を占めました。

2つのゲームとその開発プロセスの違いは大きいですが、フルストの主な教訓は、ソニーのスタジオに対するより強力な監督の必要性です。『Concord』のように問題のある方向に向かっているプロジェクトを早期に発見すれば、予算が膨れ上がる前に方向転換または中止することが可能になります。

フルストは「以来、我々はより厳格かつ頻繁なテストを複数の段階で実施しています。どんな挫折にも光明はあるもので…今では誰もが、その監督が本当に不可欠であることを認識しています」と述べました。

フィナンシャル・タイムズ紙はソニーの複数のスタジオ責任者とも話しており、監督への注力度が高まったことで、より協力的なプレイテスト、内部スタジオ間のコミュニケーション改善、トップスタジオ幹部間の緊密な連携が図られていることを明かしました。「例えば、別のスタジオがほぼ同一のゲームを制作しているなど、大きな落とし穴に向かっている場合、まさにそのような洞察が必要なのです」と、『ゴースト・オブ・ヨーーテイ』を手がけるスタジオ、サッカーパンチのアートディレクター、ジェイソン・コネルは述べました。

この発言は、『Concord』の運命を考えると特に示唆的です。アナリストはその原因の一端を、マルチプレイヤーライブサービスシューーティングゲーム市場の飽和状態にあると指摘しています。インタビューでフルストは、プレイステーションが以前ほどライブサービスゲームの立ち上げに重点を置かなくなることを示唆しました。それでもなお、同社はバンジーの『Marathon』を2026年3月までに発売予定としており、このタイトルについては、延期、レイオフ、実際のゲームプレイに関する情報の少なさから、一部のファンが懸念を抱いています。

監督体制の洗練に加えて、フルストはもう一つの戦略的目標、すなわちソニーのブロックバスターIPのポートフォリオ拡大を追求しています。『Astro Bot』の成功は一夜にして成し遂げられたものではありません。複数の作品を経て成長し、ロボットのヒーローは出会うごとにファンを獲得してきました。フィナンシャル・タイムズ紙によれば、フルストはスタジオに対し、『The Last of Us』や『アンチャーーテッド』のように、新規プロパティを永続的なフランチャイズへと発展させる長期的な視点を持つことを望んでいます。「我々はIP開発に慎重なアプローチを取っています…新しいアイデアがどのようにしてプレイステーションを代表するシリーズとなり、最終的にはゲームを超えた広い観客に届くかを構想しているのです」と彼は説明しました。

差し迫った展望として、プレイステーションは今年、『ゴースト・オブ・ヨーーテイ』と『Lost Soul Aside』の発売を準備しており、2026年には『Marvel Tōkon: Fighting Souls』とHousemarqueの『Saros』が続きます。その他のプロジェクト、『Fairgames』、『Marvel’s Wolverine』、ナウティドッグの『Intergalactic: The Heretic Prophet』、『Marathon』は現在も開発中です。